今は責任を感じないかもしれないが,この責任は大きいんですよ。ずっと,ずっと,私たちはその責任のなかで生きて,死んでいくことになる,…か?
我々には,エンターテインメント業界のねじ曲がっている言語と理論を元に戻す必要がある。DVDを大量にコピーして安値で売りさばくことは犯罪的行為だが,自分で購入したCDをパソコンで再生するための私的複製は海賊行為ではない。が,業界はすべてを海賊行為としている。だが海賊行為について考えるなら,著作権期間を何度も延長してきた業界は,公共の財産となるべきものを私有化し,私たちから盗みをしている。業界こそ,最大の海賊だ。
そう,傍観していれば誰かがなにかをしてくれる,ということはない。そして,今傍観している責任は,未来永劫私たちの責任として覆いかぶさってくる。もう一度,きちんと認識しよう。自分のために音楽ファイルや動画ファイルを作成することも,コピーすることも,情報として共有することも,悪でも罪でもない。それは息をするのと一緒,ご飯を食べるのと一緒,日常である。息をするな,ご飯を食べるなと云われて,はいそうですかと納得できるのなら,そうすればいい。それに反発をするのが当然だと思うのなら,現行の著作権制度は,すでに従う価値のないものとして破壊すべきだ。
とある方から,コピープロテクトCDなどの問題は将来必ず私たちに返ってくる,戦争責任などと同じだ,と云われたのが心に残っている。今コピープロテクトCDを許している私たちは,将来大きな責任を負わさせる。子供たちに云われるだろう。お父さんたちのときにコピープロテクトCDが出て,それに対してなにもしなかったから,今の時代では音楽も動画もなにも楽しめないものになっている…,と。私たちは,大きな責任を負うことになるのだ。なにもできなかった老人どもが,と,その時代の人々に蔑まれながら。あなたは,それに耐えられるのか?
|